用語集
馬券
勝馬投票券のことで、中央競馬では現在、9種類に分けられ、単勝式・複勝式・枠連・馬連・ワイド・馬単・3連複・3連単・WIN5(5重勝単勝式)がある。
単勝式
1着馬を当てる勝馬投票券で、古くは大正12年から発売されている最も歴史のあるものである。式別が増えた現在、発売シェアは小さいものであるが、競馬は1着を当てる単勝式が本筋であると考えるファンも少なくない。
複勝式
出走頭数によってことなるが、1着から3着までの入着馬を勝馬とする勝馬投票法のこと。出走頭数が8頭以上の場合は3着まで、7頭以下では2着までに入着すれば的中となる。なお出走頭数が4頭以下の場合は複勝式は発売しない。単勝式同様、勝馬投票は馬番で指定する。
馬単
正式名称は、馬番号二連勝単式勝馬投票法。1着と2着になる馬の馬番号を着順通りに的中させる投票法。JRAでは、昭和44年から発売を止めていたが、平成14年に再び導入された。
馬連
正式名称は、普通馬番号二連勝複式勝馬投票法。1着と2着になる馬の馬番号の組合せを的中させる投票法。組合せとして当たっていれば良く、1着と2着の着順は問わない。JRAでは、平成3年より発売を開始。
3連単
正式名称は、馬番号三連勝単式勝馬投票法。1着、2着、3着となる馬の馬番号を着順通りに的中させる投票法。JRAでは、平成16年より後半4レース限定での発売を開始。また、平成20年より全レースでの発売を開始。
3連複
正式名称は、馬番号三連勝複式勝馬投票法。1着、2着、3着となる馬の馬番号の組合せを的中させる投票法。組合せとして当たっていれば良く、1着、2着、3着の着順は問わない。JRAでは、平成14年より発売を開始。
枠連
正式名称は、枠番号二連勝複式勝馬投票法。1着と2着になる馬の枠番号の組合せを的中させる投票法。組合せとして当たっていれば良く、1着と2着の着順は問わない。出走する馬が9頭以上の場合で発売する。なお、馬券の発売開始前に出走を取り消す馬が出て、出走する馬が8頭以下となった場合でも、2頭以上出走する枠がある場合は発売を行う。
ワイド
正式名称は、拡大馬番号二連勝複式勝馬投票法。3着までに入る2頭の組合せを馬番号で的中させる投票法。ただし、3着同着の場合、3着・3着の組合せは不的中となる。JRAでは、平成11年より発売を開始。
ボックス
ボックス投票の略称。いくつか選択した馬(枠)番について、その全ての組合せを購入する投票方法のこと。ただし、枠連ボックスでは、「1-1」などのゾロ目は買い目に含まれない。
パドック
各競馬場では発走前に当該レースに出走する馬が、装鞍所からここに入り、この中を厩務員にひかれて周回する。下見所ともいう。ファンはここで馬の状態を観察できる。本馬場にむかう前に騎手が乗り、ひと回りする。
オッズ
勝馬投票券が的中した場合の概算払戻率のこと。中央競馬ではトータリゼータシステムのコンピューターに直結して、100円に対する倍率で掲示されている。
騎手
乗り役ともいう。戦前は調教師の門を叩いて修行し、騎手となっていったが、戦後は、調教師のもとで修行した者が一週間ほどの講習を2、3回受講したうえで騎手免許試験を受ける短期講習制度(昭和23年から)と、日本中央競馬会馬事公苑で募集する2年課程の講習を終了してから騎手免許試験を受ける長期講習制度(昭和25年から)に分かれていた。昭和57年馬事公苑白井分苑の地に競馬学校がつくられてからは、長期講習制度に一本化され養成期間は3年間となった。なお、騎手免許試験は受検資格の要件を満たせば誰でも受験することが可能。
ガミ
損をする事を指す隠語である。競馬では予想がハズレ、馬券が紙くずになってしまった事を指す。
トリガミ
馬券が的中したが、払戻金以上に投資を行っており収支ではマイナスになってしまった事を指す。
馬場
競走馬が競走したり、調教をしたりする場所をいう。馬場には、用途別、築造材料別、構造・形状別に分類され、用途別に分類すると本馬場、調教馬場、障害馬場、障害調教馬場、発走調教馬場、追馬場等となり、築造材料別に分類すると芝馬場、ダート馬場、ウッドチップ馬場、ゴムチップ混合馬場、ポリトラック馬場等となる。また構造・形状別に分類すると芝馬場、ダート馬場、坂路馬場、ウッドチップ馬場、角馬場、丸馬場等となる。
着順
ゴールへの到達順位。これは馬の鼻先(鼻端)が基準となっており、足などが先に出ても順位には関係ない。
着差
先に入線した馬の鼻先(鼻端)と次に入線した馬の鼻先(鼻端)の間隔。ハナ、アタマ、クビ、それ以上は馬身を単位に表示するが、10馬身を超える場合は「大差」と表示する。
1馬身
競馬のレースでゴールした馬の着差を示す値であり、馬1頭分(約2.4メートル)を指す。2頭分であれば2馬身となる。
審議
競走中の走行妨害により第5位までの着順を変更する可能性があると裁決委員が判断した場合、失格または降着の裁決の申立てがあった場合、競走を不成立とする可能性がある場合、競走後の検量により着順変更(失格)の可能性があると認めた場合等に、着順掲示板に青背景白抜き文字で「審議」と表示する。
レコード
競馬に関しては特に走破タイムの新記録をさす場合が多い。これをレコードタイムといい、その競馬場でのレコードをコースレコード、中央競馬における全国の競馬場のコースレコードの中で一番速いものを中央競馬レコードという。あまり一般的ではないが、この他に「売得金レコード」「入場人員レコード」などの各種レコードもある。
ハロンタイム
レースの200メートルごとの所要タイムのこと。常にその時点で先頭の馬が基準となって計測される。普通はスタートから200メートルごとに計測するが、1700メートルのレースのように、100メートルの位が奇数の距離のレースは、最初の100メートル地点から200メートルごとに計測する。
牡馬
読み方は競馬業界では「ぼば」と読む。牡馬は馬の性別を表しており、オスの事を言う。
牝馬
読み方は競馬業界では「ひんば」と読む。牝馬は馬の性別を表しており、メスの事を言う。
斤量
負担重量のこと。現在はキロ制が採用されているが、初期の競馬は80斤、90斤といった斤(0.6キロ)が単位だったので、これが現在でも負担重量の言葉として残っている。
持ちタイム
「芝1600メートルの持ちタイムは1分35秒5」などといい、同じ距離(この場合は芝の1600メートル)のレースでその馬がこれまでに記録した最も速いタイムのこと。
新馬戦
サラブレッド系馬のデビュー戦のこと。新馬戦に勝てば次のクラスに進み、勝てなかった馬は未勝利戦で戦うことになる。2003年6月より、新馬競走に、すでに出走したことのある馬は出走できないこととなり、新馬競走は初出走馬のみの競走となった。新馬戦は夏の2歳戦開始と同時に始まり、3歳春の3月頃まで行なわれている。なお、2008年6月21日(土)から、「新馬競走」に「メイクデビュー○○」(○○は場名)という愛称を設定して行われている。
クラシックレース
桜花賞、皐月賞、優駿牝馬(オークス)、東京優駿(日本ダービー)、菊花賞の総称。これらはいずれも古い伝統をもつ3歳馬だけのレースで、イギリスの体系にならって創設された。
赤旗
発走態勢に入ることを知らせるために振る旗。
白旗
スタートの時、ゲートの前方200メートルの地点に立っている人が持っている旗。発走委員が真正な発走でないと認めた場合に振る赤旗を受けて、この白旗を大きく左右に振る。これをカンパイ(スタートやり直し)といい、各騎手はこの合図を見て馬を止める。
落馬
レース中、馬がつまずいたり転倒したりして、騎手が馬から落ちてしまうこと。
枠順
出馬投票締め切り後に、抽せんで決められる発走する際の枠順のこと。インコースから番号の若い順に並べる。また時おり、枠番のことをさしていう場合もある。
上がり
レースや調教で、最初を「テン」、中盤を「なか」、終盤を「しまい」または「上がり」という。「上がり3ハロン」といえばゴールから逆算して600メートルのこと。